イタリアの薬局イタリアは世界最古の薬局であるサンタ・マリア・ノヴェッラがある地域として知られており、薬学の歴史において重要な役割を果たしています。世界最古の薬局は1221年フィレンツェに移住してきたドミニコ会の修道院サンタ・マリア・フラ・レ・ヴィニェの修道僧たちが、薬草を栽培して薬剤を調合していたのが始まりと言われています。イタリアの薬局はFARMACIA(ファルマチア)と呼ばれています。このファルマチアは日本でいうドラックストアのようなもので、化粧品なども置いてあります。ファルマチアは街角に必ず何軒か見かけるお店で、緑色の十字のネオンサインを掲げています。ファルマチアの入り口にはヘビが杯を囲んでいたり、杖に白いヘビが絡まっていたりするのを、旅行中にもよく見かけましたが、これは神話に関係してくるようです。2匹のヘビが囲んでいる杯は薬学のシンボルでギリシャ神話の健康の女神である、ヒュギエイアの杯、杖は同じくギリシャ神話の治癒の神、アスクレピオスの杖として、健康、不老、長寿、守護、魔力、神秘などを表しています。これらはヨーロッパの様々な国の薬局のシンボルとなっています。また、ヘビはローマの伝説に関係してくるようで友情、調和、癒し、守護、魔法を表しているようです。このような神話や古代の歴史が関係してくるのもヨーロッパならではですよね。ファルマチアと日本のドラックストアの違う点は、イタリアの薬局では客にとって薬が簡単に手にとれるところに置いてない場合が多く、薬剤師さんに自分の症状を伝えてから、薬剤師さんから薬を渡されます。ただ英語が通じる薬剤師さんが多いのでイタリア語が喋れなくても大丈夫だと思います。Hello! こんにちは。今回はイタリアの薬局事情について紹介します。先日、夏季休暇を利用してイタリア旅行に行ってきました。イタリアでは、ミラノやローマをに訪れました。しかし、旅行中に体調を崩してしまい、イタリアにある薬局を[写真]ファルマチアで購入した薬利用しました。その時に、日本とは違うイタリアの薬局事情について気づいたので、今回はそのお話をしていきたいと思います。7三浦 未由 イギリスでワーホリ(シェフィールド大学卒)イタリアの薬局と医療制度
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