Bonjour! フランスのシャンパーニュ地方からこんにちは。 一年の中で最も日が短く底冷えする季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 さて、今回のテーマは「老後の生活」。なぜ大学生の私が、遠い未来である老後に着目したのか・・・その理由は去年の春まで遡ります。 2023年3月、フランスでは至る所でストライキが起こり、ゴミの収集さえも機能しないような状況になりました。大学や大使館からは注意を喚起するメールが何通も届き、ニュースには市庁舎放火や何十人もの逮捕者の情報が・・・ この一連の混乱が、年金制度の改革によって引き起こされたものだったのです。 年金による赤字解消を目的とした今回の改革。柱となったのは、年金受給開始年齢を段階的に62歳から64歳に引き上げることです。その他に、満額年金受給の条件にも変更が加えられ、現在41.5年の拠出期間は43年に引き伸ばされました。この改革が発表された2023年1月から、6月までの間に14回もの抗議 私は、朝日を見る前にインターン先に出勤し、沈む夕日を眺めながら家路のバスでまったりする、そんな毎日を過ごしています。活動が行われ、1995年以降の年金改革反対運動の中では最大規模となっています。 ここまで大きな反対運動が起こったのは、ただ人々がこの政策に反対したからではありません。「この政策をどんな手段を使っても強行する」というマクロン大統領のやり方が強く関係しています。 二院制のフランスでは、国民議会の決定が重要視されています。しかし、今まで幾度となく年金改革を抗議運動によって破棄せざるを得なかった歴史を持つためか、マクロン大統領は強硬手段を用います。それが憲法49条3項、国民議員を通さずに法案を導入できる方法です。多くの批判を巻き起こしたこの決断は、抗議運動による混乱・大統領への支持率低下を招きましたが、改革の実行をもたらしました。 ではなぜ、ここまでして年金制度の改革が必要と判断したのでしょうか?ピダーソン 緑 ネオマビジネススクール 年金制度改革で大波乱に!?退職後の生活、イメージできますか?
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