THE NEWZ Vol.16 日本語
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 皆さん、こんにちは!私はUCLAで分子生物学を勉強しています。年が明け、多くの人が新年の抱負を持っていると思います。私の今年の目標は健康に気をつけ、もっと頻繁に運動し、より健康的でバランスの取れた食生活を送ることです。 では自分の健康の維持・管理はどのようにする 日本における健康診断は、労働安全衛生法という法律で「年一回の定期健診」として義務化されています。健康診断には様々な種類がありますが、身体測定や血液検査、胸部X線などが中心の一般健康診断が主に実施されています。年齢によって検査項目が異なり、生活習慣病予防が目的の「特定健康診断」は40~74歳が対象となっています。 では、人間ドックの役割は何なのでしょうか。健康診断では、体の状態を大まかに検査するのに対し、人間ドックの場合は「自覚症状のない病気」 日本と異なり、アメリカでは定期健診が義務ではありません。一般的な健診は存在しますが、日本のような胸部X線や心電図検査などは含まれないことが多く、検査項目も簡素です。世界一の医療大国であるにもかかわらず、アメリカでは日本のような人間ドックが一般的ではありません。 この差異の大きな理由として、アメリカの社会や文化において集団での健診が馴染んでいないこのでしょうか。一つの方法として、定期的に健康診断を受けることが大切と言えます。日本では、健康診断や「人間ドック」は習慣として根付いていますが、「世界の常識」とは言えません。今回は、アメリカと日本における健康診断と人間ドックの意識の違いを紹介します。や「将来病気を引き起こす可能性のある体の異変」の早期発見を目的に全身を詳しく検査します。そのため、健康診断よりも検査項目が多く精密な検査を受けることができます。人間ドックは健康診断と異なり、年一回の受診義務はないため個人で受けることが多く、基本的には費用も自費となります。しかし、福利厚生として人間ドックの費用を一部もしくは、全部負担する制度を設けている企業もあります。とが挙げられます。日本では学校で生徒が一緒に健康診断を受けたり、社会人になってからも企業が勧める総合的な健康診断(人間ドック)に定期的に参加することが一般的です。一方、個人主義が強いアメリカでは、個人個人の健康管理が重視されているため、定期的な集団健診はありません。代わりに、個人の体調や年齢に応じて、主治医や医療提供者の協力の下、進められます。3 日本の健康診断・人間ドック アメリカの健康診断・人間ドック アメリカと日本の健康診断・人間ドックに対する意識の違い中村百花 カリフォルニア大学ロサンゼルス校

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