乳がんのステージ 乳がんのステージは通常、0からIVまでの数字で表されます。以下に、各ステージの概要を簡潔に説明させていただきます。ステージ0(非浸潤性乳がん): この段階では、がん細胞が乳腺管内にのみ限られており、周囲の組織に侵入していません。通常、この段階ではがんが局所的であり、早期に発見されることが一般的です。ステージ I: がんが乳腺内に存在し、周囲の組織にわずかに侵入している可能性があります。一般的にはがんのサイズが小さく、近隣リンパ節への転移は起こっていないことが多いです。ステージ II: がんが乳腺組織内または周囲の組織に広がり、しばしば近隣のリンパ節にも転移しています。このステージは、がんの進行が進んでおり、治療の難易度が高くなる可能性があります。ステージ III: がんが乳腺組織から周囲の組織やリンパ節に広がっています。一般的には進行がんと見なされ、他I100.0(SIMADZU PINKRIBBON PROJECT) https://www.shimadzu.co.jp/pinkribbon/learn/index.html 突然ですが、皆さんは、乳がんについてどれくらいの知識をお持ちですか。乳がんのリスク要因やスクリーニング方法について十分に理解していますか。今月号では乳がんの診断や治療、又家・西加奈子さん自身が乳がんとなった体験についてお話ししていこうと思います。 乳がんは女性にとって最も一般的ながんの一つであり、世界中で広く見られる疾患です。 今や、女性の9人に1人がかかるとされる時代です。しかしながら、男性にも発症する場合があります。乳がんは乳房組織内で発生する悪性腫瘍であり、乳房の正常な細胞が異常に成長して増殖することによって引き起こされます。主な症状には、乳房のしこりや変形、乳房の(表参道総合医療クリニック)https://www.omotesando-amc.jp/content/breast-cancer-stages/皮膚の変化、乳首からの分泌物などがあります。 近年のマンモグラフィ検査の普及などに伴い、がんの進行度が最も低い「ステージ0」で見つかるケースが増えています。 乳がんは早期に発見し、適切な治療を受けることが重要です。つまり、乳がんのステージがあまり進んでいない状態で病巣を発見することが重要です。乳がん罹患率は30代後半から急増し、30~64歳の世代では女性のがんによる死亡数が一番多いとされています。そのため、日本では、乳がん検診を40歳以上の女性に推奨しています。の部位への転移のリスクが高い場合があります。ステージ IV: がんが他の部位に転移しており、遠隔部位で再発している可能性があります。この段階では、がんは他の臓器や組織に広がっており、一般的には治癒が困難な段階とされています。 2020年3月、国立がん研究センターが公表したデータによりますと、ステージごとの生存率は以下の通りです。データに基づく結果から、乳がんのステージが上がるにつれて、治療と生存率はより難しくなる傾向が伺えます。女性の 相対生存率II96.1III80.0IV40.05太田 拓実ブリティッシュコロンビア大学 乳がん治療について
元のページ ../index.html#6