THE NEWZ Vol.23 日本語
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11皆さん、こんにちは。インターンの神澤です。近年、ニュースでも取り上げられている若年層のオーバードーズですが、皆さんはご存じですか?厚生労働省によると、オーバードーズとは、決められた量以上の医薬品を過剰摂取する事と言われております。気分や意識に変化をもたらす方法として、症状を和らげる目的とは別に薬を大量摂取することを「ODする」「オーバードーズする」と言われているそうです。現在、薬物の過剰摂取は世界的に問題となっており過去20年間で死亡者の数は大幅に増オーバードーズをする人々には多様な背景や理由があります。NIHのウェブサイト上にはオーバードーズから回復した直後の128名にインタビューをした調査結果が記載されておりました。調査結果では、44%の被験者の方が「死にたかった」と回答しており、他にも以下のような理由が見られたそうです:••••-酷い精神状態から解放されたかったため:52%-現状から逃れたかったため:42%-助けを求めるため:33%-誰かに影響を与えたかったため:19%(自分の気持ちや苦しみを知ってもらうため)現在、世界各地でオピオイドの過剰摂取が広がっていると言われております。現在入手できる新しい薬の中には、過去20年前や30年前に比べて、更に危険なものが存在しているそうです。2013年から2023年にかけて、142カ所の国や地域で新たに1,235種類もの精神に影響を及ぼす薬が確認されています。UNODC(国連薬物犯罪事務所)によると、2021年には、薬物を注射した人の数が1,320万人に達し、これまでの推定を18%上回ったと言われております。国連によると、フェンタニルやメタフェニン等が薬物市場で主流となっており、世界的に過去10年で薬物使用者が23%増えました。また、薬物使用によって健康に深刻な影響をもたらされた人も約4,000万人に達しており、45%増加しているそうでオーバードーズをする背景 世界中での薬物使用の増加ニューヨーク州立大学オルバニー校、アメリカ加しています。主に見られる要因は、オピオイドの誤用だと言われており、その他はベンゾジアゼピンや覚せい剤、アルコール等ほかの薬物との併用も多くみられているそうです。アメリカでも同様、薬物過剰摂取による死亡が公衆衛生上の重大な問題となっています。今回の記事ではアメリカでのオーバードーズの実態について掘り下げていきます。調査によると、このオーバードーズをした人の中には「死にたい」という気持ちを表現しながら真の目的の周囲からの理解や支援を得たいと望んでいる場合もあるのではないか?と推測されており、心の中の苦しみを分かってもらいたい、助けてもらいたいというSOSのメッセージを表しているのではないかと考えられております。す。データによると、男性は女性よりも5倍薬物を注射する傾向があり、パートナーに勧めるケースも多くみられると報告されているみたいです。ですが、実際に薬物治療を受けられる人は限られており、5人に1人ほどの人数だと言われております。中でも女性の場合は、育児支援の不足や親権喪失に対する不安など、個人の生活状況や社会の制度などが入り組んでおり、こうした問題が治療を受ける妨げになっている場合があるそうです。しかしながら、GKVは公立病院での治療に限定される場合が多く、医療の質は私立病院と大差ないものの、予約の取りやすさに違いがあります。特に、緊急でない場合は予約が数ヶ月先になることもあります。アメリカでのオーバードーズの実態神澤 萌音

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