8カナダ:処方薬に関しては、通常の公的保険ではカバーされていないため、自己負担または民間保険でカバーする必要があります。州によっては一部の処方薬に補助が出ますが、広範囲には適用されません。処方薬の費用が負担になるため、特に低所得者や高齢者にとって薬の入手が難しい場合があります。そのため、一部の州は処方薬の補助プログラムを設けていることもありますが、全国的なカバーはありません。カナダ:診察から治療までの待機時間は長く、特に専門医の診察や手術の待機時間が課題とされています。これは、医療が無料であるために医療需要が高まる一方で、医療リソースが不足していることが原因です。また、政府は病院の予算を制限することでコストを管理しているため、急な需要の増加に対応しづらく、医療の提供が遅れることがあります。 薬剤制度と費用負担 薬剤制度と費用負担日本:日本では処方薬も保険の対象になるため、医療費の自己負担分に含まれます。処方薬にかかる費用も30%の自己負担が基本で、高額療養費制度によって上限が定められています。また、薬局の数も多く、医師の処方箋に基づき、すぐに調剤薬局で薬を受け取ることが可能です。薬剤師の役割も重要視されており、薬の飲み合わせや副作用の管理が行われます。日本:日本では、医療サービスのアクセスは非常に良好で、比較的短時間で受診が可能です。必要に応じて直接専門医にかかることができるため、待機時間はカナダよりも短い傾向にあります。ただし、大病院は混雑しやすく、特に都市部の人気医師のもとでは待ち時間が長くなることもあります。日本の病院の多くはベッド数が多いため、患者の収容能力には余裕があります。
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