THE NEWZ Vol.25 日本語
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ウィルダネス アウェアネス スクール(シアトル、アメリカ)西山 七海 挨拶 ADHDの経過について 日本でのADHDへの向き合い方 こんにちは。アメリカのシアトルで自然系の勉強をしている、ななです。こちらでは、今年初めて雪が積もりました。あたり一面、白くする雪は私の見ている世界を明るくしてくれる魔法のようなもののような気がしています。さて、今回は、ADHDについてです。私の友達はADHDの薬を日常的に飲んでいて、聞いてみるとさまざまに話をしてくれました。そこで今回は、日本とアメリカにおけるADHDを取り巻く現状と、どのような治療がされているかを中心に説明していこうと思います。 学童期の子どもにおける診断率は約3〜7%であり、男児は女児に比べて3〜5倍多いとされています。これに対して、成人における診断率は2.5%ですが、男女比がほぼ1:1に近づきます。信州大学医学部が発表した調査結果によると、2010年から2019年の間に、日本国内で新たにADHDの患者が83万人増加したことが示されています。ADHDを抱える人々は、日常生活においてさまざまな困難に直面し、その結果として自己肯定感が低下することがしばしばあります。 ADHDへの支援は、医療機関だけでなく、家庭や学校でもできる重要な活動であり、ADHDを持つ子どもたちの特性に配慮したサポートが求められます。日常生活においては、明確な指示を出すこと、感情的に叱責することを避け、効果的に褒める方法を考えること、注意が散りにくい環境を整えること、学習課題を小さく分けて適宜休憩を挟むことなどが効果的と言われています。ADHDの薬物治療を行う際には、日常生活において本当に薬が必要かどうかを慎重に判断することが重要です。そのための一つの指標として、GAF(機能の全体評定)尺度が存在します。GAF尺度は、精神的な症状の重さや社会的・職業的な機能を数値で評価するものです。 ADHD とは、注意欠陥 / 多動性障害のことを指します。患者さんは、注意維持や物事の順序づけの難しさ、落ち着きのなさ、待てないなど、自身の行動を制御することが難しい等の問題を抱えています。これらが継続的に起こり、日常生活の困難につながっており、かつこれらの行動特徴が 12 歳未満で現れ、学校、家庭、職場などのさまざまな環境において、困難をもたらしている場合に診断が下されます。本人のみならず、その養育者も子育てにおいて悩みを抱えることが多いです。また、ADHD の子どもや成人は、うつ病、双極性障害、不安障害などの精神的な問題を抱えることがあり、さらに自閉スペクトラム症や限局性学習症(学習障害)、チック症などの神経発達症(発達障害)を伴うこともあります。この尺度での評価が 60 以下の中等度に該当する場合(例えば、友人が少なかったり、同僚との関係に問題があったりする場合)、薬物療法を考慮することになります。 2013年以降、ADHD治療薬の処方が著しく増加しています。さらに、30 歳未満の若年層に対する処方が行われていることが示されています。また 10 歳から 15 歳の年齢層において ADHD 薬剤の使用量が顕著に増加していることが明らかになっています。 ADHDとは10ADHD:日本とアメリカの現状と支援

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