次世代離島医療へ 遠隔医療とドローンの活用 まとめ ナース・プラクティショナーの活躍12 遠隔医療とドローンを活用した無人物流を組み合わせることで、より便利な医療サービスが提供されると想定されます。例えば、患者がオンラインで診療や服薬指導を受け、その後、調剤された医薬品がドローンによって自宅まで届けられるといった仕組みです。 いかがだったでしょうか?海外の事例を見ても、離島での医療は物資の輸送、専門医の欠員など課題が多く、平等な医療の提供が難しいことが分かります。ハワイのモロカイ島のように豊富な医療やメンタルヘルス面でも助け合えるコミュニティがあればと思う反面、高齢化が進む日本ではその実現は簡単ではないかもしれません。 アメリカなどでは、「ナース・プラクティショナー(診察看護師)」が医師に近い役割を果たし、重要な役割を担っています。ナース・プラクティショナー(NP)とは、主要医療、専門医療など、幅広く提供する医療専門家であり、単独、または医師と並行してサービスを提供しています。すべての島に医師を常駐させるのは難しいですが、看護師の権限を拡大することで、簡単な治療が行えるようになり、サポートの幅が広がります。例えば、本土の医師が週に1~2回、午前中のみ診療に訪れる島もあります。そのような島にナース・プラクティショナーがいれば、在宅医療にも対応でき、高齢者への支援が実現できるかもしれません。ただし、遠隔医療やドローンの活用など次世代に向けた新たな取り組みが進められており、今後の発展に期待が寄せられます。
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