THE NEWZ Vol.28 日本語
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イギリスでは、医療アクセスの向上を目指すために、Elective Reform Plan と呼ばれる新たな政策を発表しました。この政策は 2026 年までに NHS の選択的医療の待機期間を 18 週間以内にすることを目標に、手術室の稼働率の向上や医療拠点の増設、長期待機患者の優先対応、地域間での連携を強化するためのデータ活用などが含まれています。いて、現役世代が財政負担をより担っている現状を是正し、保険料の公平性を確保しながら、労働者の可処分所得を守ることを目指しています。また、セルフメディケーションや予防接種によって医療機関の利用頻度を減らすことにつながると認識しており、根本的な予防を重要な要素として位置付けています。しかし政策の見直しが進んでいるとはいえ、日本の高齢化の進行の速さは世界でも類を見ないものとなっており、今後の国民保険制度に大きな課題をもたらすと考えられます。両国とも人口構成の変化や COVID-19 の影響により、短期的、長期的にも医療制度に課題を抱えています。イギリスでは長い待機時間による医療アクセスの制限のために、支払っている費用に見合った医療サービスが受けられていない可能性があり、一方で日本では、高水準の医療制度が今後の急速な高齢化によって脅かされる可能性があります。両国とも、Elective Reform Plan といった新しい政策や国民保険制度の見直しに見られるように、追加の医療費用を最小限に抑えながら質の良い医療アクセスを高める取り組みを行っています。しかし、これらの課題は年々深刻化しており、さらなる改善を図るには、大幅な政策の見直しが求められるでしょう。3. 問題に対する対応策日本日本政府は、主に高齢者に恩恵が集中する医療制度にお4. まとめ12イギリス

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