テイラーズ大学(マレーシア)南部 大輔1. はじめに2.VAPE とはシ ア の Taylor’s University に て International Businessベイプのイメ―ジ↑https://www.cdc.gov/tobacco/e-cigarettes /about.html#cdc_generic_sect_3-substances-found-in-e-cigarettes-and-their-aerosol一般にタバコなどの製品が人体に悪影響を及ぼすことは知られていますが、ベイプとタバコにはどのような危険性の違いがあるのでしょうか。のうち約 60 種類に発癌性があるとされています。これらの有害物質は全身の臓器に影響を与えます。タバコと最も関連が深いとされる癌は肺がんをはじめ喉頭がん、口腔がんなど、タバコの煙が直接触れる部位ですが、タバコの煙は血液に乗って全身に運ばれるため、全身の部位の発癌のリスクも高まります。また、タバコには善玉コレステロールの HDL- コレステロールを減らし、血圧を上昇させる作用があり、狭心症、心筋梗塞、脳出血、脳梗塞など、命に関わる病気のリスクを高めてしまいます。タールが含まれないものもあります。そのため、多くの人がタバコよりも危険性の少ない製品として解釈していますが、実際はベイプにも多くのリスクがあります。電子タバコは法律上タバコとして分類されないので、タバコ事業法の規制を受けることがなく、多数のメーカーからさまざまな製品が販売されています。ベイプはフルーツなどの香りが含まれているのが特徴の一つですが、そ初めまして。今号より初めて THE NewZ の記事を執筆させていただきます、南部大輔と申します。現在、マレーand Marketing を専攻しています。マレーシアに来て 2年目になりますが、自身の医療機関への受診経験や、日々の生活から、健康に関する日本との違いを感じることが多くあります。今回は、そうした気づきをわかりやすくお伝えできればと思います。最近、私の地元である大阪では、健康増進法の改正により屋内での喫煙が厳しく制限されるようになりました。私がマレーシアに来てから、若者の間での喫煙習慣に対し大きな日本との違いを感じました。そこで今回は、マレーシアで広く普及している VAPE(電子タバコ)の実態やその危険性、日本とマレーシアにおける喫煙規制制度の違いについてご紹介したいと思います。はじめに、マレーシアで流通している VAPE(ベイプ)について簡単に紹介したいと思います。VAPE(ベイプ)と聞いて、疑問に思った方がほとんどかと思います。VAPEとは、日本でもよく知られる IQOS などの加熱式タバコとよく似ており、世界的には公式に、e-cigarettes(電子タバコ)として分類されています。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、ベイプは以下のように定義されています。ベイプは通常バッテリーで作動する装置で、通常バッテリー、加熱装置、液体保持部の 3 つの部分から構成されます。ベイプは中のLiquid(リキッド、液体)を加熱し aerosol(液体が空気中に浮遊する状態のこと)を発生させ、吸引する仕組みです。またこの aerosol は周囲の人が吸引する可能性もあります。中身のリキッドに果物やミントなどの香りが付いており、若者にとって親しみやすいものになっています。3. VAPE とタバコの危険性の違いタバコタバコは、200 種類以上の有害物質が含まれており、そベイプベイプは種類によってはタバコに含まれるニコチンや3日本とマレーシアの喫煙規制制度の違いとマレーシアで普及するベイプおよびその危険性
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