THE NEWZ Vol.31 日本語
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4      にはなってしまいますが、ヨーロッパのこういったパーティーは日本と比べてより度数の高いテキーラやウォッカなどの一気飲みを盛んに行っていて、立てなくなったり意識がなくなるまで飲んで盛り上がる印象が強いです。   (Whatsapp に投稿されたナイトパーティーの案内) 僕はアルコールの風味が苦手で全くといっていいほど飲まないのですが、自分だけでなく周囲の人間が飲みすぎたりしないように今後は周りに気を配って行きたいなと今回のレポートを書いていて感じました。今回のレポートではアルコールの悪い面ばかり触れてきましたが、「酒は百薬の長」といったことわざが同時に存在するように、うまく付き合うことができれば体に悪影響なく楽しむことができます。みなさんも自分のコンディションをしっかり把握するとともに楽しくお酒を楽しむことを心がけてみてはいかがでしょうか。 「酒は飲んでも飲まれるな」これはみなさんご存知の通りお さて僕が留学しているルーマニアの飲酒者の割合ですが、男性は 57%, 女性は 21.1% が純アルコール量 60g を超える飲酒を最低でも月 1 回は行っている現状です。また WHO の報告によると 15-39 歳の 80% が健康被害の観点(がん、心血管疾患、生活習慣病など)からみる飲酒の閾値を超えた割合を示しており、飲酒そのものが喫煙と同様、文化として定着してしまっていることが見えてきます。考えられる要因としては主に三つほどあります。 一つはルーマニアでは、ワインやツイカ(強いプラム蒸留酒)などの地酒を日常的に飲む習慣が定着していることです。特に農村部では未だに食事と一緒に飲むのが当たり前という風潮が根付いています。 二つ目にルーマニアは EU 圏内の中でも特に酒税が少なく安価で様々な場所で手に入れることができたり、日本と異なり酒税法による自家製アルコール飲料の生産が禁止されていないため誰でも作れたりするのでアルコールを簡単に手に入れる環境が整えられていることです。近年は都市部の物価高や賃金上昇によりアルコール飲料の価格が上昇してきてはいますが、未だに日本より平均して 30% ほどは安く手に入れることができます。 三つ目に、日本と同じく若年層の大量一気飲みが流行り始めてしまったことです。日本と比べてルーマニアを含めたヨーロッパ諸国はクラブやバーの数が非常に多く、ナイトライフが発展しています。大学のイベントでもクラブイベントなどが定期的に開催されており、危険な量のアルコールを摂取する機会が非常に多いと考えられます。個人的なイメージの話酒の恐ろしさと付き合い方について表現した日本のことわざです。正確な語源は不明ですが有力な説の一つとして江戸時代にお酒を飲みすぎて失敗する人が多かったため、心得として広まった説が存在します。おおよそ 200~300 年前からお酒の危険性を伝えるための言葉が存在しているのにも関わらず、今もこのようにお酒での病気や事故があることを踏まえると、アルコールの依存性がいかに高いかがわかると思います。 ルーマニアの健康被害を伴う飲酒を行なっている人の割合 終わりに

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