THE NEWZ Vol.32 日本語
15/18

143) お酒のカロリー「飲み方」の違いが効いてくる 結論ハンガリーと EU:ヘビー・エピソディック・ドリンキング(HED)の課題 EU では、HED(1 回に純アルコール 60g 以上を摂取する飲み方)が今も一般的です。Eurostat や WHO の報告では、月1 回以上の HED を報告する成人が多く、また女性よりも男性が多い傾向にあります。WHO の国別プロファイルでも、ハンガリーの飲酒者に HED の割合が高いことが示されています(日本の飲酒者にも HED は一定ありますが、比率は低め)。HED はけがや中毒といった急性リスクだけでなく、余分なカロリーをもたらし、体重増加を後押しします。求するとより健康な未来が待っています。 この二つを組み合わせれば、健康的な選択を「特別なプロジェクト」ではなく、〈かんたん・おいしい・あたりまえ〉にできるはずです。 お酒は社交の道具であるだけでなく、カロリーでもあります。数杯のつもりでも、見えないカロリーが積み上がります。そして大事なのは「どれだけ飲むか」だけでなく、どう飲むかです。日本:飲酒量のゆるやかな減少 この 20 年ほどで、日本の一人当たりのアルコール消費量は減少してきました。文化や人口構成の変化、若い世代の習慣の変化が背景にあると指摘されています。研究者が用いる国際データ(WHO などが出しているデータ)でも、長期的な下降トレンドが見て取れます。平均的に飲む量が減れば、いわゆる「隠れカロリー」も減ります。 つまり、日本とハンガリーの肥満ギャップは現実であり、私たちの日々の小さな選択はその背景にある “ 良い/良くない ” 環境から生まれています。両国は、お互いに良いところ /悪いところを学び合えると思います。ハンガリーは、日本の学校での習慣づくり(食育+給食)をもっと取り入れ、日本は、ハンガリーのような製品レベルの強いテコ(税や基準)を追

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る